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住宅ローンの繰り上げ返済、実際いくらお得になるのか?


住宅ローン

住宅ローンを組む前の方、あるいは住宅ローンの返済が始まった方にとって
気になるのが「繰り上げ返済」かと思います。
繰り上げ返済をすると、利息分が浮き、お得になることはイメージできるかと
思いますが、実際はどのくらいお得になるのか、具体的な数字を確かめたことは
ありますか?
そこで今回は、住宅ローンの繰り上げ返済で、実際にいくらお得になるのかを
解説していきたいと思います。

住宅ローンの繰り上げ返済とは?

家の模型とお金

住宅ローンを借りると、元金に利息をつけて、金融機関に返済していくことに
なります。
つまり、早いうちに繰り上げ返済を行えば、元金をもとに計算される利息を
減らせるため、毎月の返済額が減ったり、返済期間を短縮することができます。


ちなみに、住宅ローンの繰り上げ返済には、2通りの方法があります。


・期間短縮型
繰り上げ返済によって返済期間を短縮します。
利息軽減効果は高いですが、毎月の返済額は変わりません。


・返済額軽減型
繰り上げ返済する金額を毎月の返済額に充てます。
利息軽減効果は期間短縮型よりは低いですが、毎月の返済額の負担を減らすことが
できます。


繰り上げ返済の2つの方法については、こちらの記事でも詳しく解説しております。
https://www.showa-osaka.com/hitotoki/advance_repayment/

実際に繰り上げ返済してみたシミュレーション結果

家と模型と手帳

例えば、借入額3,000万円、金利1.4%(全期間固定)、返済期間35年、元利均等返済で借りたとしましょう。

約100万円を繰り上げ返済した場合

住宅ローン控除適用期間が終了する10年後に、約100万円を繰り上げ返済したと
します。
すると、結果は次のようになります。


・期間短縮型
返済期間は35年から33年8ヶ月に短縮。
利息軽減効果は、約42万円になります。


・返済額軽減型
毎月の返済額は、9万円から8.6万円へ軽減。
利息軽減効果は、約19万円になります。

約300万円を繰り上げ返済した場合

では、繰り上げ返済費用を300万円用意できたとしたら、どうなるでしょうか。


・期間短縮型
返済期間は、35年から31年2ヶ月に短縮。
利息軽減効果は、約115万円になります。


・返済額軽減型
毎月の返済額は、9万円から7.8万円へ軽減。
利息軽減効果は、約56万円になります。


※住宅ローンシミュレーション(住宅保証機構株式会社)
https://www.hownes.com/loan/sim/repayment_advance.asp


以上のシミュレーション結果より、やはり期間短縮型の方が利息軽減効果は
高いことが分かります。
しかし、返済額軽減型でも、300万円ほど用意できるのであれば、
毎月の返済額が1万円ほど減るため、家計のやりくりも少し楽になります。
特にお子さまの教育費がかかる時期の場合、少しでも手元のお金に余裕が
ほしいところではないでしょうか。


このように、同じ金額を繰り上げ返済するのでも、利息軽減効果が異なり、
家計への影響も変わってきます。
返済前には、必ずどちらのパターンでもシミュレーションしてみることを
おすすめします。

住宅ローンの繰り上げ返済を行う際の3つの注意点

Money Planning

返済額を減らすためには、いかに繰り上げ返済を行うかが重要です。
ただし、繰り上げ返済にもいくつか注意点がありますので、それをご紹介します。

繰り上げ返済に手数料がかかる場合がある

金融機関によっては、繰り上げ返済手数料がかかるところもあります。
ですが、一括繰り上げ返済なら手数料がかかりますが、一部繰り上げ返済なら
無料なところもあり、窓口では手数料がかかりますが、インターネットから申し込むと手数料がかからないというところもあります。

住宅ローン控除の適用期間は節税効果が減る可能性もある

住宅ローン控除の適用期間に繰り上げ返済を行うと、住宅ローン控除の計算に用いる「ローンの年末残高」が減ってしまい、節税効果が少なくなってしまう場合も
あります。
したがって、住宅ローン控除の適用期間中の繰り上げ返済は、
慎重に行うようにしましょう。

繰り上げ返済はいつでも可能なので現金として持っておくのもあり

余裕資金で繰り上げ返済を行うなら良いのですが、ついつい頑張りすぎてしまい、
手元の資金に余裕がなくなってしまうこともあります。
繰り上げ返済は、いつでも可能なので、あえて現金として持っておくのもありです。


今回は、実際に繰り上げ返済をしてみたら、どうなるのかをシミュレーションして
みました。
できるだけ利息を減らしたい、毎月の返済額を減らしたいなどの状況に応じて
使い分けるのが良いでしょう。
実際に住宅ローンの返済をしている方も、住宅ローンを組む前の方も、
ぜひ参考にしてみてください。